ITの現場に活かす

先入観を捨てた改善法

日本企業内における業務改善の大きなモデルとなっているが、トヨタ自動車での「カイゼン」計画です。
トヨタ式の「カイゼン」はその言葉のまま世界的に広がっているほど、普遍的な使用方法ができる優れた企業のための業務方法です。
その基本的な考えとなっているのが「7つのムダ」の排除であり、業務をするときにはそのスタッフひとりひとりが付加価値を生まない工数を一つでも減らせるようなアイディアを考えて行うべきとしています。
業務を行うときには普段なにげなく言われたとおりに行っているだけでは、動作や時間、費用に大きなムダをつくることになってしまいます。
トヨタ式の業務改善計画をするときには、それまで当たり前のようにしてきたことを当たり前だとは思い込まず、先入観を捨てた改善を心がけなくてはいけません。

IT業界で生かす方法

さてそんな改善計画ですが、IT業界においても大いに考え方を参考にすることができます。
一見すでに他の業界よりも効率化が進んでいるように見えるIT関連業ですが、実際にはスタッフとして働く人同士の連携においてムダが生じてしまうことがよくあります。
例えば、システム構築など一つのプロジェクトを複数の人数で担当するような仕事の場合、ウォーターフォール型のモデルでは上流からの仕事の流れがなければ下流にいるスタッフが仕事にかかることができません。
スパイラル型でプロジェクトを進めるにしても、一度進んだ工程が何らかのトラブルによって逆戻りをすることがあると、その都度それぞれのスタッフが何もしない時間を作ることになってしまうので、結局はプロジェクト完成までの時間がかかることになります。

そうした待ち時間やミスによる戻りのムダができるだけ起きないようにするためには、トヨタのカンバン方式を用いると便利です。
カンバン方式とは製造工程における部品や進捗を一括して管理するのではなく、それぞれが独立的に他の部門に見えるように掲示するという方法です。
プロジェクトを作成するときにはひとつの案件のみで動くのではなく複数のプロジェクトが並行して動くこともよくあるので、その工程をスタッフ全員で共有できるようにすれば、誰がどのくらいの仕事をしておりどこにヘルプに行けるかということがすぐにわかります。

こうした作業内容をカンバン方式によって管理をしていくことのもう一つのメリットは、IT業界にありがちな突発的な案件にも対応ができやすくなるということです。