ムダに気付く力

無駄な会議

企業の大小を問わず、これからの経営を考えていくときに重要なキーワードとなるのが「ムダ」の排除をどのようにおこなっていくかということです。
「ムダ」といってもその種類はさまざまで、例えば一つの部品を作るときには経費、時間、人手といったものが総合的に必要になってきます。
さらに、間接的ではありますが企業内での管理職が担当する会議などでも時間や作業にムダがないかということも考えておかなくてはいけません。

日本的な企業経営について、しばしば笑い話にされることがあるのが会議の多さです。
会議があまりにも多いので、その会議を減らすために会議をするということがまじめに行われているということも実際には笑い話ではなくよくある話となっています。

会議の全てがムダというふうに切り捨てることはできませんが、旧来の企業経営をそのまま行っているような企業においては、実質的には連絡会と言ってもよいような会議に不必要な人員までも出席するような定例会議が行われてしまっていたりもします。
本来的には会議では、その場で話し合うべき議題と解決するべき問題があるはずですが、そうした本来的な目的を忘れて、会議をするための会議となってしまっていることがよくあります。

無駄を排除する

企業内におけるムダの排除に必要なのは、当たり前に行われていることを「これまでもやってきているから」というふうに切り捨てるのではなく本当に必要な作業であるかということを考える力を養うということです。
少し話は大きくなりますが、人間というのは基本的に怠け者な生き物であるため、それまで覚えたことややってきたことを否定されるということを非常に嫌がるという傾向があります。

なので、心の底では「ムダだなあ」と思っているような会議も、それまで定例としてやってきたからという理由で、なんとなく続けることが正しいことのように思えてしまったりします。

企業経営におけるムダの排除をするときには、まずその「当たり前」という意識をなくすようにすることが大切になります。
その作業をすることに何らかの根拠があればよいのですが、単に「これまでやってきたから」ということを理由に続けているようなことも実際にはとてもたくさんあります。

業務を改善していくためには、できるだけムダを排除しようという意識を全社員が持つようにするということが必要になります。
先入観をなくし、今行っている業務について考えなおす習慣を持ちましょう。