まずは業務の可視化から

可視化から得られるもの

業務の改善において、重要な要素として業務を可視化するという事があげられます。
可視化と言うのはどういうことでしょうか。それは業務をわかりやすく分解していくという事になります。

何事も基本に立ち戻り、このプロジェクトの意味は何だったのか、ベクトルはどちらに進んでいるのか、人によってばらつきが発生しやすい業務改善という言葉についても、その意味に立ち返り分解していきます。

業務の分解が終わったら、見えてくるものがあります。それが問題点なのです。
分解した一つひとつに対して現状の進捗や意味合い、方向性について担当者間で相違がなかったかどうかがわかってきます。
そうして本来の姿との相違点が浮き彫りになってきます。そうするとそこから改善活動が始まるわけですね。

この発見した問題点は現状把握として業務改善のすべてのステップで活かされるものになります。
現状把握がなければ改善活動そのものが進まないといっても過言ではありません。

改善活動における5つのステップ

改善活動は分解、可視化から得られた現状把握ともとに、問題発見、問題分析、解決策立案、実行、評価という大きく分けて5つのステップで改善のための議論が行われます。

問題発見は日々の業績や、現場からの報告、またはお客様からの申告などで改善が必要な箇所が浮き彫りになります。
そこから何が問題なのかを分析し、解決策を立案します。解決に向けた対策を実際に実行し、実行した内容がどうだったかを評価します。

それぞれの項目で現状把握の問題点が影響しあい、改善活動は行われていくのです。

業務分解のテクニック

業務を分解すると言ってもどのようにすればいいか最初は戸惑うと思います。
これにはテクニックが必要で、切り口を幾つかに分けて考える事をやるのではないでしょうか。
まず担当部門や担当者によって分解する、難易度によって分解する、工数によって分解したり、その業務自体の機能によって分解することもあります。

しかし、これだと問題の本質に辿りつけずに、「担当○○の問題だ」「時間をかけ過ぎだから短縮しろ」とか表面上の問題解決になってしまう可能性があるのです。
そのためこの切り口でかつ業務の内容も分割したものにしなければなりません。

便利なツール

ではその分解するにはどうすればいいのでしょうか。
業務を行う上で、必ず必要になる設計書的な物があります。それがフローチャートと呼ばれるものです。
部門別で業務がどういうプロセスで動いていくのかを可視化出来るので、問題箇所の特定が容易に出来るツールです。

もともとフローチャートは業務を行う上での設計図のようなものです。
しかし現状を把握し、業務を可視化するにはこのフローチャートを見るのがもっとも早い方法だと言えます。