ヤマトの「褒める文化」

構造改革って大切です

日本企業の中でも構造改革をしっかり行った企業ほど、売り上げ、成績を伸ばしています。
例えば、持続的成長の実現というのは、どの企業も大切な課題となるものですが、これを実現するためには、自ら時代の流れを見つめながら変革の時期をつかみ、変革し続けていくということが大切なのです。

変革を果たし成功した企業といえば、ヤマトもそうです。
ヤマトは褒める文化を取り入れ、満足BANKという仕組みを作り成功しています。

鍛える文化から卒業、そして褒める文化へ

満足BANKというものがあるヤマト、なぜこのようなものを作ったのかというと、先ず褒める風土を作りたいと思ったからです。
鍛える文化だったヤマトは、鍛えることによって社員が成長すると考えていたのです。
しかし、鍛えるために時に叱咤する事もあり、社員のモチベーションを高めるということには成功せず、代わりに、褒める文化を取り入れることで、世代が変わっても人を成長させるということに成功したのです。

イントラネット記名式となっていて、誰が誰を褒めた、その理由は何かということを全部みる事ができます。
褒める文化は、幹部社員が仕組みを考えてそれを実行したものです。
コンサルタントに話すと14万人もいるヤマトでそんなことは出来ないよと笑われたそうです。

しかし実際にやってみると褒めるためには相手のことをよく見る事が必要となり、相手に関心がないと褒める事も出来ないということがわかってきます。
相手に関心を持つと、こういうことを自分でも行ってみようとか、向上心がでてくるのです。
満足BANKはポイント制になっていて、たまっていくと銅、銀、金、ダイヤモンドのバッジが付与されます。

素敵な出来事

宅急便センターで受け付け業務を行っている女性社員は、セールスドライバーから仕事上の注意を受けるばかりで褒められることなんてない、するとモチベーションが低くなり、辞めようと思ったようです。
最後に、満足BANKを覗いてみたら、、普段いつも自分を叱ってきたドライバーたちが、自分のことを褒めてくれていた、それを知って結局辞表を出さなかったというのです。

日本人は褒めることをしない

日本人は古くから叱る文化の中に生きていると感じます。
ヤマトと同じように、叱咤してそれをなにくそと思って頑張るという精神が、企業の中にも生きているように思いますが、それを逆にしたのがヤマトのすごいところです。

中小企業や自営業的な従業員が少ない企業がこういうことを行うのならわかりますが、全国展開、従業員が14万人という明らかな大手企業がこういうことを成功させたのです。
まさしく変革が生んだ大きなプラスです。

褒める事が満足BANKで見える、確認できることで、従業員はいつも気持ちよく仕事ができ、もっと褒められるように仕事の質をあげていこうと考えます。
褒める文化はもっともっと、企業に浸透していいと感じます。