トヨタの成長の陰には人の成長がある
トヨタは本当にいろいろな作業を効率よくこなし、ユニークな独自の作業方法を編み出し、ためになる効率のいい仕事をしているというイメージがあります。
通常パソコンがずらりと並ぶ企業が多く、横のつながりが少なくなっているといわれる企業では、無駄な時間を過ごす従業員もいて、問題は様々です。
例えば、ほかの人と比較して明らかに自分だけ作業が遅いと感じるとき、クラスの中で自分だけがおくれていると感じるとき、それでも遅れないようにと必死に作業して結果、深夜まで作業することになります。
しかしトヨタはここで、「トヨタの時間術を体得せよ」というミッションを課したのです。
トヨタといえば、世界屈指、知名度の高い自動車のメーカーということを誰もが承知しています。
乾いたぞうきんを絞るといわれる合理性追求については、世界各国の経営者が畏怖の的としており、時間管理の厳しさは類をみません。
魅力的な成長を遂げるトヨタのマネジメントは非常に魅力的で、トヨタの生産方式の源流と呼ばれる改善塾は多くの希望者が門をたたいています。
トヨタ企業体質を作ったのは技術力、でもそこに人の育て方に深い考慮があったこと、これがトヨタを成長させたとされているのです。
タスクボードを利用するということ
タスクボードというのは部署のメンバーが付箋1枚日手仕事=タスク1つ記したタクスボードを張り付けるというボードです。
時と共に付箋を動かすということで、全員のタスク進行が一目でわかるようになっています。
負荷、能力を平準化する、タスクに優先順位をつける、並行するタスクを制約するなどの機能を持っています。
このタスクボードを作成するためには、各自、仕事を洗い出すという作業から始めます。
仕事で手持ちがでるとき、その原因は何か、ということを考えると、前工程が終わらないということが挙げられます。
ここでその理由について深く「なぜか」ということを言及していくことがトヨタ流です。
理由をしっかり突き詰めていってそこを改善していくことで課題がクリアするという考え方を持っているのです。
原因が目の前につみあがることで、本当にしなければならないことがクリアになり、タスクボードを利用するタスクカードを書くことができるようになります。
仕事の正味時間と段取りの付帯時間、ムダという三つに分けて、顧客に付加価値を素早く提供するために必要なことをタスクボードの上に明らかにしていきます。
タスクボードで利用で見えること
タスクボードの利用で見えるのは、本当に必要とする業務の時間と、付帯時間、さらに無駄な時間ということになるので、ここでタスクボードを利用する事で本当に必要な付加価値以外のことを無駄として、段取りから外していきます。
こうすることで仕事がシンプルになり、よりスピーディで正確、明確な作業ができるようになるのです。