事務の現場に活かす

トヨタのビジネスモデルを活かす

事務系の仕事でも、製造工場における業務改善策の「カンバン方式」や「JIT(ジャストインタイム)」方式を導入していくことは十分にできます。
トヨタ自動車の「カイゼン」が世界的に評価をされているのは、工場ばかりでなくあらゆる職種においてその基本的な方法を応用することができるためです。
事務系の業務は製造工場のように、部品を使って何らかの品物を作り出すというような業務は担当しませんのでそれなりの修正が必要になってきますが、ピッタリとビジネスモデルにはまればかなり画期的な効果を作り出していくことができます。

スタッフの意識の改革

まず事務系に限らずあらゆる職種において最初に必要になるのがスタッフ全員の意識の改革です。
トヨタ式の業務改善の基本は、現場で働く一人ひとりがそれぞれ自分の担当する業務を当たり前のようにこなさず、よりよい方法はないかと考えていくという意識の徹底にあります。
仕事を始めたばかりの新人であれば、その企業内で行われている書類の作成や伝達などの工程についてまずは言われた通りそのままに行っていきます。
ですが少しずつ仕事に慣れてその自分の業務が次にどんな工程につながっていくかということを理解できるようになると、より簡単に行うための方法があるのではないかということに少しづつ気づいていくことができます。

事務作業の改革

事務作業においては、営業アシスタントとしての役割をすることも多く、外回りをしている営業スタッフに代わって伝票の作成をしたり電話での確認作業を行ったりします。
そのとき昔からやっているからということだけでなんとなく続けていることから一歩抜けだして、もっとよい方法はないかということを考えるようにしていきます。

ただし業務を改善するにしても、それぞれのスタッフがおのおの勝手にやっているようではむしろよくない結果を生み出してしまうことになります。
あくまでも業務改善というのは組織として動くときに余計なムダを省こうとするために行うものなので、個人がスタンドプレーを始めてしまっては人同士の連携部分に食い違いや余計な待ち時間を生じさせることになってしまいます。

なのでもし改善できる部分を見つけたら、その導入方法について担当する部署でまとめどのような方法が望ましいかということ考えて統一した方法を作っていくことが大切になります。
そのためには必ず従来の方法を変更するという作業が伴うため、変化を厭わず行うことができるという意識を先に作り上げていくということが大事になるのです。