「見える化」を進めるためには
見える化を進めるためには、5つの手段があります。
これを5つの「化」といいますが、具体的には「概念化」「文書化」「表示化」「装置化」「IT化」です。
まずは概念や文書として何をどう見えるようにするか決め、そこから適切な装置やITを取り入れてゆくようにするという順番になります。
最近は業務改善に関するシステムが非常に発展してきており、それまでは自社製品として開発を依頼しなければいけなかったような専門的なツールが、少しのカスタマイズで簡単に利用ができるようになっています。
パッケージとなったITシステムを社内に導入することで、内部の連絡を素早く気軽に行うことができるようになります。
それまでの紙を使った報告書や日報では、どうしても管理職の方で仕事が詰まっていたりすると、チェックが後回しになったり、書類の山の中で紛失してしまうようなこともありましたが、オンライン上ですべて記録することで、場所もとらずにいつでも空き時間を利用して閲覧をすることができます。
オンラインでの報告システム
オンラインでの報告システムのよいところは、連絡内容がきちんと履歴として残り、また蓄積されたデータがそのまま数値グラフとして利用できるということです。
最近は光回線など非常に転送量の多い通信も可能になったので、従来のようなメール以外にもWebカメラを使った電子会議や、ボイスメールなど声をそのまま転送するような方式で連絡や報告をすることができるようになっています。
見える化の3番目の過程として「表示化」がありますが、これは現在どのような目標が設定されていて、どのくらい進捗しているかを確認できるようにするということです。
他にも製品サービス部門などでは、一度納品した製品に起こったクレームやトラブルを写真などとして閲覧できるようにしておくことで、再発防止をするとともに別のお客さんからの同様のクレームが入ったときに素早く対応ができるようにもなります。
この表示化は従来までは壁新聞や事務所への掲示といった方法で行われてきました。
ですが、オンラインで確認ができるようにすることで、場所をとらずにまたいつでも必要なときに見直すことができるというメリットがあります。
また、製造や技術部門においてはチャート式の進行状況表を記載することで、誰がどの製品をどのくらいの速度で作っているかをみなで確認しあうことができます。
営業部門にも情報を共有することで、現在どのくらいの規模のものを受注する余力があるかなどと把握しやすくしてくれるのです。