BCPの策定と活用法

BCPとはどのような事をいうのか

BCPという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
ニュースなどでこの言葉を聞いたことがあるという方もいらっしゃると思いますが、BCPというのは事業継続計画の事です。

企業が自然災害にあったり、大火災の被害にあった、またテロ攻撃などの緊急性の高い出来事の遭遇した場合に、事業資産の損害を最小限にとどめること、また中核となる事業の継続、早期復旧を可能にするため、平常時行っておくべき活動、方法や手段などを決めておくことをBCPといいます。

内閣府の調査をみると2013年度時点でBCPの策定済みという大企業は半数を超えています。
中堅企業は25%程度、中小企業においては21%前後という数字です。
企業規模が小さくなるほどBCPについて策定が行われていないことがわかります。

こうした計画を策定することは難しいことで、専門家の知識や外部業者がサポートしないと出来ないと思っている経営者が多く、手を付けていない企業も多いようです。

しかしこのBCP策定については中小企業庁のウエブサイトの中にある、中小企業BCP策定運用指針で洋式に従い項目を記入していくだけで完成させることができるのです。

このようなサイトを利用すれば策定できるということを知らず、BCPを策定されていない経営者の方も多いので、これはぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

災害時の備え以外にもメリットの高いBCP策定

BCP策定を実行しておく方がいいということは経営者の多くが理解されていると思いますが、まさかうちの企業がそんな災害に巻き込まれることはないだろうと考えている企業も多いです。

しかしこのまさかの自体が現実に起ってしまい、しておけばよかったと後悔するよりも、しっかり策定しておくことが企業、従業員を守ることにもつながるのです。

またBCPは災害に備えるということ以外、メリットも多数持っています。
BCPを策定するに当たり、事業の内容を確認、業務フローなどを改善することにもつながります。

BCPを策定することによって政府系金融機関等の貸付金利優遇制度、損害保険会社による契約保険料の優遇制度を利用出来ることもあるのです。

災害はいつ何時起るかわからない

東日本大震災の時、どれだけの企業、民間家屋、公的機関が被害にあったか・・・皆さんの記憶にも新しいこの大きな災害は、いつ何時自分が経営している企業がある地域で起るか予測が付きません。

熊本地震は直下型の地震が同じ地域に集中し2回起りました。
一度大きな地震があれば余震があるとは思っても、同じレベルの大きな直下型地震が同じように起る等、誰が想像できたでしょうか。

地震のほかにも近頃では今まで通過することのなかった地域に台風が通過し大きな被害となってしまったり、都市部にゲリラ豪雨がおそい何もかもが麻痺するということも目の当たりにする現代です。

万が一に備えて何が必要なのか、平常時に考えられることをしっかりと考え、備えておくことで企業の被害、従業員の被害を予防する、また最小限にすることができるのです。