BPRについて
BPRとは「ビジネスプロセスリエンジニアリング」の略称で、企業活動における目標達成のための過程のことを簡略化するための方法のことを言います。
この過程をできるだけ簡単にしていくことを「最適化」ということもあり、どのような業種にも必ずある、1つの仕事を完了させるまでのプロセスを洗い直してそこからどういった方法をすればよりよくなるかをいうことを考えていくときに使用します。
業績の悪い企業などにありがちなのが、最終的な売上や必要になった経費の部分にだけ着目しているという「結果重視」の姿勢です。
結果だけが悪いとどうしても原因を個々人の資質や精神論に求めてしまうので、「頑張れ!努力しろ」といった漠然とした指示以上のアドバイスをすることができません。
しかし業績が芳しくないという結果はそれ単体で生じるものではなく、必ず一連の業務過程を経て生み出されてくるものです。
ですので今一度当たり前のように毎日やっている業務の過程をしっかりと見直し、その中で改善していくべき点や変更改善できる部分はないかということを徹底的に考えていくことが大切になります。
まずはフロートチャートにして可視化
BPRによる改善手法でまず最初に行うのは、一連の業務にかかる過程をフローチャートとして視覚化することです。
例えば商品を仕入れて売る商社の場合には、簡単には受注→発注→仕入先から受け取り→配送→集金という流れがあります。
ですがこれらの中にはどのような方法で受注をしており、発注をするときには誰がどのようにしているかといった属人的な部分が生じてきます。
古いタイプの企業などではベテラン営業マンが口約束などで得意先から仕入れをもらい、それを別々に取引先に発注を行い、向こうからの連絡がきたら取りに行くといった雑な流れで行われていたりします。
そのためもしその担当者が病気などで出勤できなくなったり、得意先にトラブルがあって品物を受け取れなくなったときなどには他のスタッフがフォローをしていくことができません。
BPRに限らず業務改善の基本となりますが、業務を「見える化」し何がどのような状態にあるかということを明確にしなければ、そのプロセスを最適化していくことはできないのです。
商社に限らず飲食店や流通においても全く同じことが言えます。
例えば発注処理が二人以上の手に渡って初めて行われるようになっていたり、帳簿など発生する書類の管理がスタッフや店舗ごとに違ったフォーマットになっていたりすると、その修正作業だけでもかなりの時間をさいてしまうことになります。