取引先の経営状態、把握できていますか?
取引先の経営状態を理解しておくことは、企業にとってしなければならないことの一つです。
経営状態が悪くということをあらかじめ取引企業に伝えてくれる取引先はありません。
取引先の経営状態のチェック、信用度のチェックは決算書、調査会社に依頼し信用調査レポートを貰うなどから判断するしかありません。
ただ近頃はIR情報(企業が投資家に向け経営状況、財務状況、行関動向などの情報を発信すること)を公表している所も多くなっています。
ただこのIR情報を公表している企業は通常一定規模以上の企業となるので、こうした規模の大きな企業と取引される場合には、IR情報が頼りになります。
調査を依頼しその情報を得るということもできますが、経営状態は変化しますので、調査以外にも営業マンが情報を収集するなど、取引先の経営状態の情報を集めておくことも求められます。
会社訪問の際、雰囲気や社員の様子をチェックする
取引先の経営状態が危険な状態と知るためには、営業マンが取引先に行った時、社員の様子や会社の様子などをよく観察することで理解することもできます。
売り上げを上げること、これが営業マンの仕事ですが、営業は受注、納品、代金回収なども行います。
この時に、会社の様子を理解することができることもあります。
取引先の様子におかしいと思うことがあれば、それは営業報告書や日報などにつけておきます。
こうしたことで経営側が取引先について経営状況が悪いのかもしれないと考えることができるかもしれません。
経営状態が悪い時どのような様子になるのか
経営状態が悪くなってくると社員の業務にも影響が出てくるので、態度が悪くなったり、何か仕事に遅れが出てくることもあります。
仕事に熱意がない、社長などを非難することが多くなった時、おかしいと感じるべきです。
訪問した際に、書類などが乱雑になっていたり、以前はきれいだったトイレが清掃されていない、空きデスクが多いと思うようなときにも、営業日報などにつけておきます。
今までいた人がいきなりいなくなり担当が急に変わった時、また知らない社員が多いと感じる時なども書いておきましょう。
未回収の売掛金が増えてきた場合、また経営状況や跡継ぎ問題などを聞いてみると話をそらすなどの態度に変化がある場合も注意が必要です。
これはなにかおかしいと感じた場合すぐに行動する
営業の担当の日報をみたり、報告を聞き、これはおかしい感じたら、総務、営業等正確な状況の把握につとめ、経営幹部への報告も必要です。
同業者や下請け企業、金融機関などに問題の企業について信用状況を何となく、さりげなく聞いてみます。
ここで気を付けなければならないことが一つ、こちらがその企業に対しての不安をほかの企業などにまき散らすことがないようにしなければなりません。
不動産登記簿をみてみることも経営状況を知る手段となります。
不動産登記簿は地方法務局や支局などで誰でも閲覧できるようになっていますので、確認してみます。
資産に担保権設定されているなどの状況によって、経営状況を把握することができるかもしれません。
もちろん決算書が手に入るようなら、決算書を手に入れて分析評価するということも大切な事です。